teren-paren DIARY

本とマンガと映画のゆるい記録をつけていきます

進撃の巨人(27)を読みました

かなり終盤に近づいているのだと思いますが、ここ最近、ずっと読んできた漫画がどんどん完結に向かっていて、きちんと終わりまで読める嬉しさと、次を楽しみにするものが減っていく寂しさがあります。

海街diaryも、こいいじも終わってしまったし。

 

 

 

冒頭は、26巻の引きでエレンが漫画的に盛り上げた独り言に、ハンジさんが問いただすというお馴染みのやりとり。

以下ネタバレを含みます。

 

 

伏線回収が続いています。

ついにミカサの母方の家系について判明しましたが、ヒィズル国の取引材料として使われただけで今回は終わり。

え!27巻まで引っ張ってそれだけじゃないよね?

しかも、将軍家末裔よりも確実に国力増強につながる、パラディ島の地下資源を独占したいヒィズル国。

ミカサの祖先には記憶操作もできなかっただろうし、100年ならせいぜい3~4代なので、パラディ島内の王家以外の客観的な記録とか、伝承みたいなものがあるのかな~と思っていました。

そして、ミカサの祖先は国賓級の扱いだったと思うのですが、細々とした暮らしに至ったのは、記憶操作ができない人種は都合が悪くて抹殺されそうだったってことなんでしょうか?

 

 

壁外に世界があることがわかって以降、基本的に一致団結しているように見えた壁内ですが、この巻で分裂が目立ち始めます。

 

(3年前)ジークの命を受けたマーレ義勇兵がパラティ島に上陸。

・エルディア人の救済を目的とし、パラディ島への情報や技術提供、ヒィズル国との橋渡しを条件に、ジークをパラディ島に受け入れエレンと引き合わせることを要求。

ここで、アルミンが和睦の道を検討するための時間が必要・・・と言うのに対し、エレンはそのためには手出しができないように時間稼ぎ、と、ここからちょっと意見が食い違い始めています。

 

(2年前)ヒィズル国からの特使が来訪

・将軍家の末裔との面会と地下資源の利権獲得を目的に来訪。

・目的達成のため、ヒィズル国はジークの取り計らい(地鳴らしの実験的活用、軍事力の増強にヒィズル国が介入すること、始祖の巨人と王家の血を引く巨人の継続的な継承)に賛同。

・エレンは地鳴らしに頼ることを拒絶していますが、地鳴らしそのものよりも「巨人の継続的な継承」という点に異議を唱える感じの発言。

 

で、いろいろ模索しているところだったにも関わらず、エレンがマーレ潜入を決行したことにより、何をしたいんだかさっぱりわからなくなってしまいました。

島外からの攻撃理由は十分だし、島内はエレンを英雄として担ぎ出し、全面対決は避けられなさそう。兵団は調整に板挟みになっています。

エレンが巨人の継承に反対したのは、ヒストリアが犠牲になるのは避けたいからって感じでしたが、自分の任期もそう長くないし、前と同じことを繰り返すのではなく短期で決着をつけたいってことなんでしょうか。

 

 

マーレ義勇兵も各所に接触しているし、総督も暗殺され、兵政権に反発するよう誘導したような展開が続きます。

サシャと仲が良かった捕虜のニコロもジークに疑念を持つ憲兵団に怪しげにワインを出しちゃうし、義勇兵のリーダー的存在であるイェレナはエレンと極秘に接触したことについて尋問を受けます。

壁外でマーレに恨みを持って生活していた義勇兵なので、和睦とか検討する必要ないでしょってことなんでしょうか。

 

サシャが4年前に助けた女の子が出てきますが、100年前のことと母親があんな風に死なないといけなかったことは何も関係ないというくだりは、この漫画の中だけのことじゃないなと思いました。

ついこの前、同じような話を人気ポッドキャストで聞いたばかりだったので、より強くこの部分が記憶に残りました・・・

前時代の誤りから学んで同じことを繰り返さないということと、先祖代々贖罪しなければならないっていうのは、全然違うよね・・・

 

最後にピークがパラディ島に潜入していますので、次巻はパラディ島への奇襲ですかね。

ジークとエレンの目的はどこにあるのかな。

読めば読むほど、マーレ側もエルディア側も、暗〜い果てしない絶望感に満たされる話が続いています。

中盤のエレンの巨人を誰が引き継ぐか話す回想シーンだけが救いでした。

コニーは真剣に話してる時が一番面白いな・・・

あと最近読めてないけど、コニーを見ると「銀の匙」の常盤を思い出して、読まねば・・・ってなる。